人吉温泉 人吉旅館
熊本県人吉市上青井町にある「人吉温泉 人吉旅館」を訪問しました。昭和5年に建築され、国の登録有形文化財に指定されています。
受付では女将の里見さんとスタッフの方が和気あいあいとした雰囲気で明るく迎えてくれます。女将の里美さんは熊本の文化財の大部分が集まっている人吉について誰よりも詳しくなろうと日々勉強されているそうです。さすがです。
浴室へは長い廊下を進んでいきます。廊下は磨き込まれてピカピカです。
脱衣所には籠が設置されています。水も無料で飲めます。
浴槽の中にベンチが入っているのわかりますか?通称、松の木ベンチ風呂です。風呂にベンチ入れるって本来は最もやってはいけないことのはずなんですが(笑)、なぜ浴槽の中にベンチがあるのか?里美さんにおしえていただきました。曰く、以前、洪水が起きた際に風呂場を他の場所に移す必要があったのですが、その際に間違えて浴槽を深く作りすぎてしまったそうです。それで、先代の女将が、「だったらベンチを置いてみよう!」というアイデアを出されたのがきっかけだとか。実際、座ってみるとちょうどいい高さでリラックスできます。素敵な発想センスですね。
湯口です。2つの源泉をブレンドして、42℃に設定しています。源泉掛け流しで飲泉も可能です。お湯はツルツルとしているため、お客さんからは「美人の湯だね!」と言われることが多いそうです。里美さんも「化粧水が要らないですよ」とおっしゃっていました。
大学教授の辰司さんです。グリーンツーリズムを推進されていて、グリーンツーリズムの盛んな人吉へはすでに30回以上訪問されているそうです。ベンチ風呂に入りながらの熱い講義を聴講させていただきました(笑)。各地の観光地にベンチを置こう、ベンチに座ってじっくりいろんなことを考えよう、という提案活動もされており、「このベンチ風呂はいいなと思ってね、ベンチマークしているんだよ(笑)」とうまいことをおっしゃっていました。
浴室の隣には休憩室もあります。落ち着きますね。
里美さんによれば、あるお客さんに「人吉は知っている人だけがこっそり楽しむ町、あまり人に知られたくない(笑)」と言われたことがあるとか。たしかに人吉は見どころがたくさんあります。幾つかご紹介します。まずは、人吉旅館からすぐ近くの青井阿蘇神社です。国宝に指定されています。この茅葺きの屋根いいですよね。神社内の各所には龍神様が祀られています。
続いて、球磨川の川下りです。結構なスピードで下っていきます。晴れた日はとくに気持ちよさそうですね。
そして、近年、人気が伸びているラフティングです。こちらは急流スポットとして有名な「二股の瀬」なのですが、右端のインストラクターさん、すごいですね。救命着あるとはいえ、これ落ちたらどうなるんでしょうか(笑)。この他にも人吉駅にSLが停車したりと、人吉なかなか奥深くておすすめです。
温泉:人吉温泉 人吉旅館(ひとよしおんせん・ひとよしりょかん)
住所:熊本県人吉市上青井町160
電話番号:0966-22-3141
所要時間(車):熊本市中心部から1時間17分、熊本空港から1時間11分
駐車場:35台
営業時間:07:00~21:00
定休日:年中無休
料金:600円