「ジ温泉カタログ写真展」演出アーティスト紹介(後編)
皆さんこんにちは。知念です。6月から開催される「ジ温泉カタログ写真展」では「温泉×写真×アート」をテーマに別府市内にある温泉施設7か所および清島アパートを展示会場とします。その展示会場の演出を担当するのはNPO法人 BEPPU PROJECTがアーティストの活動支援の一環として運営するアーティスト/クリエーター向けのシェアハウス『清島アパート』に居住するアーティスト8名です。
その演出担当のアーティストの方々を2回の記事に渡ってご紹介しようと思います!それぞれとても個性的で面白い作品を制作されている方々です!
1. 大平由香里さん(演出施設:湯屋えびす)
・活動内容
岐阜県出身の大平由香里さんはご自身が出会ってきた風景を描かれているアーティストです。特に大平さんが描かれる山は、ゴツゴツした質感と色彩の鮮やかさで、その場にそびえ立つ存在感と生命力を感じさせてくれます。
大平さんは「山は母体であり、命の源泉である」という言葉を聞いて「山は色々なものを生み出す始まりの場所なのだ」と感じたそうです。そしてその言葉に後押しされるかのように山を描き始めたそうです。現在の拠点は別府なのですが一時的に長野県に移って活動されています。
・写真展の演出内容
大平由香里さんが担当する湯屋えびすの展示写真のテーマは「歴史・由緒がある温泉」・「景色・建物・内装が良い温泉」です。そして大平さんはそこで湯屋えびすから見える風景をライブペィンティングで描くワークショップを予定しています。湯屋えびすはは山も海を見える絶景ポイントなので、そこに大平さんの質感のある絵のエッセンスが吹き込まれた素敵な絵が描かれるのではと思います!ライブペィンティングの回数は未定ですが、普段は映像等を見て頂けるような展示にする予定です。楽しみです!
2. 勝正光さん(演出施設:夢幻の里 春夏秋冬)
・活動内容
今回の写真展のMAPも作成してくださった大阪出身の勝正光さんは鉛筆で細密な絵を描くアーティストです。子供のころから絵を描くのが好きだったものの、大学では空間演出デザインを専攻。しかし、卒業制作の際にお世話になった教授から「お前は描け!」と言われたことから原点に立ち戻り、鉛筆画の作品を制作されています。
鉛筆による描く内容の幅は広く時間や経験と共に変化してきており、過去には抽象度の高い作品から、現在では家族写真を完全に模写して新たな生命を吹き込んだ作品まであります。勝さんの今の作品は身の周りの人達に喜んでもらいたいという強い思いで制作されているそうです。また勝さんはとても話題となっている7月に別府市のラクテンチで開催予定の「湯~園地」の構想図も描かれています。もう別府には欠かせないアーティストですね!
・写真展の演出内容
勝正光さんが担当する夢幻の里 春夏秋冬の展示写真のテーマは「真っ白な温泉」・「色付きの温泉」です。そこで勝さんは湯~~園地構想スケッチ原画展を開催する予定です。そして構想スケッチを描く際に引用した大正から昭和にかけて活躍し別府も描いた鳥瞰図絵師・吉田初三郎の資料とともに展示することで別府という世界でも稀な土地のストーリーを表現したいそうです!楽しそうですね!
3. 月亭太遊さん(演出施設:社会福祉法人 太陽の家 太陽の湯)
・活動内容
大分県出身の月亭太遊さんは高校卒業後に一度大阪で漫才師になった後、月亭遊方さんに弟子入りされ落語家となった芸人です。落語家としてもまず大阪で活躍し、その後「京都住みます芸人」として実際に京都に住みながら京都全域で活躍されていました。そして九州中心に活動する落語家として別府へ拠点を移されました。
太遊さんの寄席では、古典落語から自身の創作落語、そしてラップと組み合わせた新たなジャンルである「らぷご」まで実施されます!そして現在は毎週金曜日に清島アパートで「ネオラクゴ」を主催し、多様なゲストとともに毎週新作落語を発表されるというチャレンジもされています!とても新たな取り組みがアグレッシブな落語家さんです!
・写真展の演出内容
月亭太遊さんが担当する社会福祉法人 太陽の家 太陽の湯の展示写真のテーマは「析出物がすごい温泉」です。そこで落語の高座を展示し、カセットでネタを流し続ける『厳選ネタかけ流し 太遊の湯』を実施する予定です。そして実際に落語会も開催予定です!温泉施設で太遊さんの落語聴きながらゆっくりできると最高ですね!
4. 飯島剛哉さん
・活動内容
神奈川県出身の飯島剛哉さんは作品制作とその作品を使用したパフォーマンスを通して表現活動をされているアーティストです。小さなモノでも傾けたりねじったりすることで意識や見る方向が違えばそれぞれ違った認識や経験をすることから、それを身体ではコントロールできないような大きなもので実施した場合、人はどのような意識を持ち、どのような体験をするのかということをテーマに活動されています。
飯島さんは自身で作成された道具を使い、パフォーマンスを行うことによって作品を完成させます。その飯島さんによるモトとコトを通して、観客はそれぞれの意識の中でそれぞれの体験ができるということです。
・写真展の演出内容
飯島剛哉さんによる「温泉顔ハメパネル」が作成される予定です。そして実施会場のいずれかで展示されます。新たな角度で経験できる一味違った顔ハメパネルになるのでしょうか。楽しみですね!
2回に渡って8名のアーティストをご紹介しました。それぞれ全く違う作風のアーティストの方々であり、温泉写真とどのようなコラボレーションが生まれるのかとても楽しみです!