篠段寿湯
地元のお客さんが販売している野菜です。この日はオクラが大人気でした。
曽於郡大崎町野方にある「篠段寿湯」を訪問しました。場所は変わっていますが、湯治場としては明治元年より営業されています。鉱泉特有の煙突から煙がたなびく風景がたまりません。建物は建てられてから50年ほど経過しているそうです。
入浴料は鉱泉にしては安い350円です。鹿児島県内の鉱泉はほとんど400円なのでお得です。また、鉱泉は沸かすための燃料費がかかるので朝からやっているところは少ないのですが、篠段寿湯は朝8時（夏季）から営業しています。朝から入れるのはうれしいですね。
脱衣所にはオープンタイプのロッカーが設置されています。
落ち着いた雰囲気の浴室です。4種類のタイルと木材のバランスが好ましいです。温泉の由来は山の神様が地元の武士に「腫れ物が治る」とお告げをしたとも、傷ついた鶴が冷泉で傷を癒やしていたとも言われています。ここも含めて鉱泉は本当に効能に関する伝説が多いですね。お客さんも治療目的の方が多いそうです。
熱いお湯が写真左下から注がれています。お客さんからは「体がよく温まる」と言われるそうです。効能としては火傷、皮膚病、汗疹によく効くとか。
常連の典男さんです。お仕事は農業をされていて、月に1,2回ほど、ここへやってきます。
鉱泉を沸かすために、薪、おがくず、ボイラーを使用しています。源泉温度の低い鉱泉（正確には冷鉱泉）を沸かすための燃料費をおさえることにみなさん腐心されています。そういう意味では温泉以上に維持が大変で、それに入るのは貴重な体験と言えます。
篠段寿湯で飼われている猫です。リラックスして眠そうですね。オーナーの恵子さんにお話を伺うと、最近は高齢になり、車で来られなくなった常連さんが多いとか。鉱泉はお客さんが多くても少なくても燃料費がかかるので、高齢化によるお客さんの減少は経営的にクリティカルな課題です。素晴らしい鉱泉なので、新しい世代に知ってもらって利用して欲しいですね。
温泉：篠段寿湯（しのんだんことぶきゆ）
住所：鹿児島県曽於郡大崎町野方4936
電話番号：099-478-3778
所要時間（車）：鹿児島市中心部から1時間45分、鹿児島空港から1時間25分
駐車場：15台
営業時間：08:00～19:00（夏季）、09:00～18:00（冬季）
定休日：毎月1日、10日、20日、21日※冬季は状況によって休む場合あり
入浴料：350円
