筌の口温泉 新清館

筌の口温泉 新清館

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オーナーの清水弘明さんとロビーの囲炉裏の前で撮影

大分県玖珠郡九重町大字田野にある「筌の口温泉 新清館」を訪問しました。明治35年に創業した旅館で弘明さんで4代目になるそうです。

フロントでは弘明さんが出迎えてくれます。こちらの弘明さん、昔から美術が得意で、大学・社会人では化学を専攻して様々な実験をされていたそうなのですが、その持ち前のセンスと器用さを活かして、旅館の改装時には職人さんに混じって浴室・植栽・塗装などをご自身でも実施されたそうです。本当にそういうことが得意なんだと思うのですが、「自分でやるのは大変じゃないですか?」という問いに、悪びれず「(職人さんに任せるより)正直自分でやったほうが早い」と淡々とおっしゃっていたのが可笑しくてつい笑ってしまいました。

脱衣所は籠のみです。すでにいい雰囲気ですね。

男性用露天風呂の「こぶしの湯」です。周りにはこぶしの木々が植えられています。毎分500リットルもの湯量があり、広々としていて数十人は入れそうです。温度も41℃程度の適温で気持ちが良いです。弘明さんによれば、おすすめは新緑の出る5月だそうです。また、夜は非常に星が綺麗で天の川もしっかり見えるそうです。ちなみに女性用の露天風呂は別にあり、「かえでの湯」と呼ばれています。

源泉は透明なのですが、空気に触れることで黄色く濁ります。お客さんからは成分が多いわりにさっぱりしていて湯切れがよいと言われるそうです。そう言われるのわかります。

この日、新清館を48年ぶりに訪れたという潤治さん73歳です。なんと48年前の教員時代にこちらの新清館に下宿されていたそうです。その48年ぶりの訪問タイミングで撮影させていただくことになるとは!ご縁ですね(笑)。しかも、潤治さんには、その後、弘明さんへのインタビューにずっと同席していただきました(笑)。時々、潤治さんが質問したりして、楽しかったです。

さて、新清館には内湯もあります。内湯は露天風呂よりも炭酸成分が多く、血行が良くなる効果があるので、疲れがより取れやすいそうです。

自分の感覚を大事にして正直にやれば、良いことがどんどん起こるとおっしゃる弘明さん。「入試もそう。カンニングまでしてやる必要はない。カンニングすると心が荒む。それより覚えた方が早い。」といった非常に明快でシンプルな哲学をお持ちです。他にも「土曜宿泊の料金が高くなるのがわからない。土曜であれば旅行会社はラクにお客さんを集められるし、旅館は運営効率が上がる。一方で逆にお客さんひとりひとりへのサービスレベルは下がる。だから料金が上がるのはおかしい。だから、うちは上げない。」等、話せば話すほどラディカルな発想をお聞きすることができてファンになりました。新清館に行かれる方はぜひ弘明さんとおしゃべりしてみてください。楽しいですよ。

 

温泉:筌の口温泉 新清館(うけのくちおんせん・しんせいかん)
住所:大分県玖珠郡九重町大字田野1427−1
電話番号:0973-79-2131
所要時間(車):大分市中心部から1時間8分、大分空港から1時間12分
駐車場:30台
営業時間:07:30~23:00
定休日:不定休
入浴料:500円

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