大谷の湯

大谷の湯

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オーナーの検崎さん夫妻と常連の方々と一緒に休憩室で撮影

志布志市松山町尾野見にある「大谷の湯」を訪問しました。山道をのぼっていった場所にあります。歴史は100年以上あり、現在で5代目です。その昔、動物の血が付いていた岩の下に湧く水を風呂に使用したのが始まりと言われています。動物はケガを治しにその場所へ行っていたと思われます。

入口ではオーナーの茂孝さん・女久美さん夫妻が優しく迎えてくださいました。ご夫婦で協力して運営されています。

脱衣場に鍵付きロッカーはありません。棚が一つとシンプルです。

浴槽は2人入るときついくらいの小ぶりなものです。鉱泉を薪で沸かしている為、どうしても大きなサイズにするのは難しいそうです。入るとじんわり気持ちよさが広がります。とくに冬はよく温まるそうです。効能としては、皮膚病や汗疹、アトピーに効くそうです。

壁の向こうの屋外では女久美さんがお風呂に入っているお客さんに声を掛けながら薪で温度調節しています。薪で焚いているため、浴室自体も暖かくなり冬場でも過ごしやすいそうです。薪を使った温度調整は大変ですが、お客さんから「よか湯やったあ!」と言われるのが嬉しいということでした。

蛇口からは鉱泉を浴槽に注ぎます。浴槽の温かいお湯は貴重なので大切に使いましょう。

常連の義則さんは昭和8年生まれの83歳。このお湯は切り傷に効くということで実際に治療中の傷も見せてくれました。指先を深く切ってしまったのですが、このお湯に浸けていたことで出血が止まったとのこと。他の常連さんからも「飲むと二日酔いに効く」「手術後経過した人が、このお湯に入っていてお腹から糸が出てきた」など色々なお話を伺いました。98歳の方が今でも通っているそうです。

薪は茂孝さんが割られています。ちなみに薪は年間で10トン程度使用するようです。

また、この温泉の特徴は多くの常連さんが毎日お風呂上りに集まり、わいわいお話をしていることです。地域の人たちが集まれる場となっていて、本当に楽しそうです!誰でもウェルカムな雰囲気があるので、お風呂上りは是非休憩室で地元の方とおしゃべりをしてみてください。

最後に、外の納屋には先代の方が作られた薪を燃やすための焚付が重ねられています。この焚付の束を一つつくるのにもかなり大変な作業になるそうです。検崎さん夫妻は先代からこれを引継ぎ、大事に大事に使っているということでした。

 

温泉:大谷の湯(おおたにのゆ)
住所:鹿児島県志布志市松山町尾野見542-9
電話番号:099-487-8722
所要時間(車):鹿児島市中心部から1時間44分、鹿児島空港から1時間22分
駐車場:15台
営業時間:06:30~18:00
定休日:毎週水曜日
入浴料:400円

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