知られざる地元の名泉

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湯川内温泉 かじか荘

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かじか荘玄関前で管理人の松ヶ野俊次さんと一緒に撮影

出水市武本にある「湯川内温泉 かじか荘」を訪問しました。管理人の俊次さんによれば、建物の築年数は100年以上です。高齢のお客様の中に「かじか荘は自分のおじいさんが建てたんだよ」と言って自慢される方がいるので、計算するとそれくらいになるのではないか、ということでした。

受付へ行くと、お揃いの赤いエプロンを着た光子さんと洋子さんがたのしそうに迎えてくれます。鄙びた湯治場に華やかな雰囲気、良いですね。

脱衣所のロッカーはオープンタイプですが、浴室と仕切りがないので、目が届きやすく、防犯上の心配は感じられません。窓の外からはかじか蛙の鳴き声が聞こえています。

お湯がきれいです。一見、浴槽に何も入っていないのかと思うほどの透明度です。かけ湯するとツルツルの湯ざわりとほのかな硫黄臭を感じられます。江戸時代までは熊本との県境を守る武士たちが独占的に入っていたものが明治になって一般に払い下げられ、今に伝わっています。

足元の砂利から38℃~39℃前後のお湯が自噴している様子です。見ていると、ぷくぷくと砂利から新鮮なお湯が湧き上がってきます。

常連の正男さん(左)とお風呂仲間のご友人です。ほぼ毎日、同じ時間にいらっしゃって、おしゃべりを楽しまれています。効能としては神経痛や関節痛、アトピー等の皮膚病に効くとのこと。飲用に水を持ち帰られる方も多く、天草から毎月通われているという方にもお会いしました。以前は熊本県の天草からの湯治客が多く、月が出ていて漁ができないときが湯治タイミングだったそうです。

こちらは「上の湯」です。「下の湯」から少し階段を上がったところにあります。泉質はほぼ同じですが、「下の湯」より湯量が多く、そのため、硫黄臭を強く感じることができます。

管理人の俊次さんによれば、38~39℃という湯温から入浴に適した時期はやはり夏です。冬は少し寒いので11月頃からは沸かし湯が用意されます。

敷地内には温泉神社もあります。温泉に浸かった後は、境内を上がって、温泉の神様にお参りをしてみるのもいいかもしれませんね。神社からは敷地と出水市を一望することができます。

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温泉:湯川内温泉 かじか荘(ゆがわちおんせん・かじかそう)
住所:鹿児島県出水市武本2060
電話番号:0996-62-1535
所要時間(車):鹿児島市中心部から1時間36分、鹿児島空港から1時間14分
駐車場:25台
営業時間:07:30~19:30
定休日:年中無休
入浴料:300円