湯の屋台村

湯の屋台村

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オーナーの矢野龍生さんと奥様と食堂で撮影

オーナーの矢野龍生さんと奥様と食堂で撮影

熊本県合志市野々島にある「湯の屋台村」を訪問しました。非常にインパクトのある外観が出迎えてくれます。こちらの建物はオーナーの龍生さんが自分で全て材料を用意して、自分で建てた建物です。隣には家族湯もあります。

入口のドアを開けると、龍生さんが出迎えてくれます。入浴料はなんと100円!12年前にオープンした当初は200円だったのですが、初期投資費用が回収できたため、今年の3月から100円に値下げされたそうです。

値下げできる理由は隣に併設されている食堂に隠されています。100円に値下げした結果、以前よりも多くの人がここを訪れるようになったのですが、温泉に入った後にこの食堂でご飯を食べてくれるようになったそうです。そのおかげで高い客単価を獲得できています。「損して得取れ」を地で行っています。ちなみにこの食堂、馬丼が名物でよく取材を受けているそうです。

脱衣所です。鍵付きのロッカーが置かれているので安心です。

浴室です。ここもすべて龍生さんの手作りです。浴槽はちょっと深めに作られていますが、腰掛用の石がいくつか置かれています。この石の置き方にも龍生さんの工夫があるそうです。お湯自体は少しぬるめで、ゆっくり入っていられます。

湯口からは大量のお湯が出ています。ここのお湯は飲むこともでき、常連さんはこのお湯を持ち帰って焼酎を割るのに使ったり、湯豆腐を作るのに使ったりするそうです。この温泉を使って作る湯豆腐、一度食べてみたいですね。

近所の常連さんの進さん、英明さん、耕治さんです。この温泉が大好きで毎日通っています。進さん、耕治さんはなんと、10年以上、家でお風呂に入ったことがないとか。すごいですね。毎日通ってくれる常連さんが70人くらいいらっしゃるそうです。

龍生さんにはもう一つの顔があります。それはなんと演歌歌手!以前、カラオケ大会で2位を取った時に、審査員をされていた作詞家の先生に詞を書いてもらい、実際にCDデビューしています。結婚式などに歌いに行くこともあるそうです。食堂にあるカラオケでその歌声を披露していただきましたが、コブシがきいた歌声は必聴です。

龍生さんと奥様です。お二人のホスピタリティあふれる接客は本当に居心地が良いです。お客さんのために一生懸命がんばることが結局は自分に返ってくる、とおっしゃる龍生さん。お話を伺う中で名言をたくさん聴けたので、そのうちの幾つかを紹介します。「商売で大事なのは礼儀と行儀」「(他人にやってもらうのではなく)自分でやるのが商売のコツ」「人を立てることが自分に返ってくる」「今が一番幸せ」「死ぬときは立つ鳥跡を濁さず」「病気は自分が作る」「男のロマンは女の不満」「男はがまだして(一生懸命働いて)なんぼ」。お話を聞いていると、何度も襟を正したくなる瞬間がありました!

龍生さん、元々、この食堂を18年前からやっていたのですが、今後、高齢化社会になっていく中でもっと人に来てもらうためにどうすればよいかと考えた結果が温泉を掘る、ということだったそうです。どうすればみんなが喜んでくれるか、そのことを一生懸命考えている龍生さんのお話は興味深く、また学ぶものが多いものでした。私が帰る際も、奥様と一緒にずっと見送ってくれていたのが大変ありがたく、「ああ、なんか熊本に"ふるさと"できた~」と思った取材でした。

 

温泉:湯の屋台村(ゆのやたいむら)
住所:熊本県合志市野々島520−1
電話番号:096-242-6833
所要時間(車):熊本市中心部から28分、熊本空港から29分
駐車場:約7台
営業時間:12:00~20:00
定休日:不定休(月2回)
入浴料:100円

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