吉田温泉 鹿の湯

吉田温泉 鹿の湯

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 オーナーの柴田信男さん(右)とオーナーの悪友、石原国信さん(中央)と宿入口の前で撮影

オーナーの柴田信男さん(右)とオーナーの悪友、石原国信さん(中央)と宿入口の前で撮影

宮崎県えびの市大字昌明寺にある「吉田温泉 鹿の湯」を訪問しました。鹿の湯という名前の通り、傷ついた鹿がこちらの温泉に浸かって傷を癒したという言い伝えが残っています。その言い伝えを聞いて吉田温泉を開いたのが、当時この地域を治めていた島津義弘です。島津義弘といえば、関ヶ原の戦いの「島津の退き口」で有名な武将ですから、450年も前から吉田温泉があることになりますね。宮崎県で最も古い温泉と言われているそうです。

こちらの建物は宿泊棟です。正直に言って、見た瞬間に「これまだ使われているのかな?」という思いが頭をかすめました(笑)。明治時代に建てられたそうなのですが、建物は傾いていますし、窓の補修もかなりラフです。それでも観光で吉田温泉を訪れた方やバイクでツーリングを楽しまれる方が今でも泊っていかれるそうです。

こちらがオーナーの信男さん、3代目です。とてもおしゃべり好きで、また、お客さんのことをとてもよく覚えていらっしゃいます。いろんなお客さんが来てくれて、その方たちと話をするのが何より楽しいとのこと。過去には海外からいらっしゃった方もいたそうですが、海外の方達にはついついすき焼きを振る舞ってしまうそうです。だから結局いつも赤字だよ、と笑いながらおっしゃっていました。海外の方は是非泊まってみましょう!

さて、脱衣所です。こちらもなかなか強烈です。昭和50年ごろに今の建物に建て替えられたそうなのですが、この味わい、出そうと思っても意外と出せないのではないでしょうか(笑)。とくにロッカーの左下部分が良いです。何度となく、脱いだ衣服を受け止めてきたせいでしょうか、薄い緑の板がなくなっています。信男さん曰く、遠くからやってきてこちらを訪れたお客さんが「温泉に入れますか?」と聞いて入ってきたものの、この建物を見てそのままUターンして帰っていくことも多いんだとか。

浴室へは階段を下りていきます。最初は地上に自噴していたそうですが、だんだん湧出量が減ってきたために、その度に浴室を低くしていったそうです。今は自噴ではなく、コンプレッサーでお湯を汲み上げて貯めており、また、温度も下がってしまったので、ボイラーで加温しているそうです。

こちらが浴室です。2つに分けられたシンプルな浴槽でお湯は少し黄色に濁っています。泉質は昔でいう重曹泉ですべすべ感があります。結構熱いので入る際はご注意を。

地元の常連客の昭人さんです。昭人さんが小さい頃からこちらの温泉には入っているそうで、この日は奥様といらっしゃっていました。お客さんは地元の方がほとんどで、この日も地元の方たちがわいわいおしゃべりをしながら入っていました。また、ここのお湯は切り傷によく効くそうで、このお湯に入っていると傷が化膿しないんだとか。

ボイラーでお湯を加温する際の燃料となるおが屑です。石油は費用が嵩むためにこちらを使っているそうです。ちりとりのようなものにおが屑を入れて、ボイラーの口に入れるという作業を少しやらせていただきましたが、これが結構大変でした。「もう67歳だし、いつまで続けられるかわからないよ」と信男さん。毎日来てくれる地元のお客さんのためとはいえ、この大変な作業を毎日続けられているかと思うとその姿勢に頭が下がります。

こちらは鹿の湯から少し上ったところにある湯権現社です。島津義弘が吉田温泉を開いたときにこの場所に建てたものだそうです。島津家ゆかりの歴史ある吉田温泉、この先もずっと続いていってほしいですね。

 

温泉:吉田温泉 鹿の湯(よしだおんせん・しかのゆ)
住所:宮崎県えびの市大字昌明寺
電話番号:0984-37-1531
所要時間(車):宮崎市中心部から1時間10分、宮崎空港から1時間8分
駐車場:約5台
営業時間:09:00~21:00
定休日:年中無休
入浴料:300円

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