寿温泉

寿温泉

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別府八湯温泉道名人会理事長の佐藤正敏さんと寿温泉内で撮影

別府八湯温泉道名人会理事長の佐藤正敏さんと寿温泉内で撮影

大分県別府市楠町にある「寿温泉」を訪問しました。別府の繁華街からとても近い場所にあります。

受付ではこちらの温泉を管理されている別府八湯温泉道名人会の理事長である正敏さんが優しく迎えてくださいました。元々はこちらの地区の方が運営されていましたが、高齢化の為継続が難しくなり閉鎖するところを名人会が引き継いで運営されているそうです。

昔ながらの脱衣所はとてもシンプル。別府の共同浴場でよく見る脱衣所と浴場の一体型です。

浴場もシンプルで真ん中にどんと浴槽がある昔ながらのタイプです。共同浴場が好きな温泉ファンにはグッとくる雰囲気です。癖の強くない炭酸水素塩泉のお湯はゆっくり浸かることが出来て、しっかり身体が温まります。

51度のお湯が湯口から掛け流しされていますが、あまりお湯を入れ続けるとかなりあつくなることからお客さん自身がお湯の流入具合を調節して適温にするのだそうです。この運営側とお客さんとの信頼関係は素敵ですよね!

別府八湯温泉道名人会の信義さんです。信義さんもこちらの温泉を管理されている一員でしばしば番台にいらっしゃる温泉愛に溢れた方です。番台をする為に片道40分程度掛けて車で通われているそうです。寿温泉の大黒柱の一人です。

こちらは女性側の浴場です。男性側と比べて断然広くて大きいのが特徴です。寿温泉は明治32年から創業されているのですが、もともとは女性の病気によく効く温泉として女湯のみしかなく、男湯が出来たのは25年後の大正13年だそうです。郷土史にも女性本位の温泉として紹介されています。とても興味深いですね。

多くの共同浴場の経営が苦しくなっている現状を調査した正敏さんはこの状況を改善しなければならないとの考えで、共同浴場同士の関係性を繋げてナレッジ共有が出来るようにしたり、運営側の高齢化の問題についても対応されています。寿温泉では色々工夫をして地元の学生などを巻き込み、共同浴場を運営していくことで活気を取り戻しています。そして地元の若者を巻き込む方法をもっと多くの共同浴場に共有できればとのことでした。別府八湯温泉道名人会は別府の温泉を支える存在として活躍されているんですね。

最後にこちらの温泉は昔から女性の病気によく効くと言われていたと前述しましたが、子宝の湯としても親しまれていたようです。案内にも記載されている通り、しっかり身体が温まることで色々な症状の改善が見られたのではないでしょうか。温泉のチカラって凄いですね。

 

温泉:寿温泉(ことぶきおんせん)
住所:大分県別府市楠町11-15
電話番号:0977-80-1599
所要時間(車):大分市中心部から20分、大分空港から47分
駐車場:なし(近くのコインパーキングを利用)
営業時間:06:00~10:00、15:00~24:00【2020/12/15更新】
定休日:毎月10日、25日
入浴料:100円 貸切風呂1000円/時間

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