指宿温泉 弥次ヶ湯温泉
オーナーの東郷育子さんと大黒湯入口で撮影
指宿市十町弥次ケ湯にある「指宿温泉 弥次ヶ湯温泉」を訪問しました。明治25年に創業しており、120年以上の歴史があります。浴室は男女それぞれ2つずつ、弥次ヶ湯と大黒湯があります。弥次ヶ湯は湯口から源泉のみが注がれますが、大黒湯は源泉が熱いので、水も合わせて注ぐことができます。
受付ではオーナーの育子さんが、「うちは時が止まっていてゆっくり過ごせるでしょう笑」と優しい笑顔で迎えてくれました。お客さんは地元を中心に各地からいらっしゃいます。見ていると、月極のお客さんが顔パスで次々に入っていきます。
脱衣所はこざっぱりしていてシンプルです。鍵付きロッカーではありませんが、浴槽から見えるので、防犯面の不安は感じません。
弥次ヶ湯は浴槽と床、さらに周りを囲む竹のバランスが秀逸です。きっちり掃除がされ、清潔で気持ちが良いです。お湯は季節によって色が変わり、とくに2,3月頃の暖かくなってくる時期の朝に湯の華がパアーっと花のように咲くときは印象的だそうです。
鉄分が多く、湯の華が多いので湯口はネットをかけられているほど。お客さんからは肌触りの良さ、上がって汗が流れた後のさらさら感を褒められています。
指宿に来て60年、野菜作りの名人である正孝さんです。毎日、奥さんと一緒にいらっしゃっています。夕方になると農家の方達が集まって和気あいあいとされています。お互いの畑で採れたものを弥次ヶ湯で交換しているそうです。うちはお客さんがいいんです、と育子さん。
大黒湯です。こちらも丁寧に管理されていて、お湯もどんどん流れていきます。名前の由来は掘削時に大黒様の素焼きが出てきたことによります。入り方のコツは「まず体を洗う」「次に浴槽に1回入る」「タオルを掛けて木枕で寝る」「ときどき掛け湯をする」です。お客さんに「ゆっくり過ごしていただく」ことを育子さん夫妻は大切にしています。
受付の二階には休憩室があります。雰囲気いいです。育子さん曰く、「自分たちで4代目、細々とやっているがこれでいい。次の世代に継ぐのが大事です」とのこと。全くそのとおりですね。
温泉:指宿温泉 弥次ヶ湯温泉(いぶすきおんせん・やじがゆおんせん)
住所:鹿児島県指宿市十町弥次ケ湯1068
電話番号:0993-22-3030
所要時間(車):鹿児島市中心部から1時間5分、鹿児島空港から1時間21分
駐車場:20台
営業時間:07:00~21:00
定休日:毎週木曜
入浴料:300円