湯の谷温泉

湯の谷温泉

Language:

オーナーの有岡洋之さんと休憩所のベンチで撮影

宮崎県宮崎市高岡町小山田にある「湯の谷温泉」を訪問しました。創業は1792年と古く、以来、自噴する冷鉱泉を加温して使用しています。建物から伸びる煙突、いいですね。冷鉱泉マニアにはたまりませんね!

文化14年(1817年)に建てられた石碑に、湯の谷温泉の由来について書かれています。写真ではわかりにくいので記載します。曰く、「湯ノ渓ノ田間ヨリ薫水湧出ス、水勢活発ニシテ旱ノ穢ト雖モ水涸レス潺湲ト溝洫ニ流入ス・・・(訳すと、湯の谷の田んぼの中から良い薫りのする水が勢いよく吹き出し、長い間、雨が降らなくても水は枯れずに田んぼの溝に流れていた)」とあります。その後、浴室を作り、お湯に浸かると皮膚病によく効いた、という趣旨の話が書いてあります。冷鉱泉は昔から特筆される効能があるんですね。

受付です。オーナーの洋之さんが近くに座っていることが多いですが、いない場合は中に声を掛けてみましょう。

脱衣所は非常にシンプルです。鍵付きロッカーはありません。貴重品は車の中に置いておきましょう。

浴室の雰囲気、いいですね。浴槽は4,5人が入るといっぱいになるくらいの大きさです。お湯は冷鉱泉特有の入浴感で肌によく馴染みます。

蛇口が2つあり、1つは加熱されたお湯、もう1つは冷たいままの冷鉱泉が出ます。熱い場合、冷たい場合、必要に応じて調整できます。

常連の直幸さんです。この5年ほど通われているそうです。石碑にもありましたが、皮膚病によく効くから、という理由でいらっしゃるお客さんがやはり多いとか。

洋之さんに源泉を見せていただきました。過去には桜島や新燃岳の噴火で湧出する場所が変わることがあったそうですが、現在も湧出量は豊富で地上まで自噴しています。

こちらが源泉です。ほのかな硫黄臭とやわらかくサラサラとした質感が特徴です。わずかに炭酸もあります。まさに「薫水」です。

オーナーの洋之さんです。現在79歳、NBA好きでとてもセンスが良くスマートな方です。「気力・体力が続く間はお客さんのために運営を続けようかね」と洋之さん。一方で、今後、湯の谷温泉をどのように残していくかということを静かに真剣に考えていらっしゃいます。こういったレガシーな温泉、大切にしていきたいですね。

 

温泉:湯の谷温泉(ゆのたにおんせん)
住所:宮崎県宮崎市高岡町小山田1392
電話番号:0985-82-2660
所要時間(車):宮崎市中心部から27分、宮崎空港から36分
駐車場:約20台
営業時間:10:00~18:00(受付17:00まで)
定休日:毎週木曜日・金曜日
入浴料:420円

南郷温泉 山霧

南郷温泉 山霧

内牧温泉 阿蘇乃湯

内牧温泉 阿蘇乃湯