白鳥温泉 上湯・下湯

白鳥温泉 上湯・下湯

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温泉の管理をされている河野譲さんと浴室入口で撮影

宮崎県えびの市末永にある「白鳥温泉 上湯・下湯」を訪問しました。こちらは上湯の外観です。

白鳥温泉には政府の職を辞して下野した西郷さんが3ヶ月ほど逗留して温泉と狩りを楽しまれていたそうです。管理をされている譲さんによれば、鹿肉は精力が付くのでそれで心身の回復を図っていたのではないか、ということでした。

場所はえびの高原に向かう途中にあり、景色が気持ち良いです。譲さんによれば、薩摩藩の居城3つを見ることができる立地で戦略的に重要な拠点だったのではないかということでした。

受付に入ると譲さんが笑顔で迎えてくれます。白鳥温泉はさることながら旧薩摩藩の歴史や文化に精通しており、非常に博識な方です。

清潔な脱衣所です。鍵付きロッカーもあります。

内風呂です。白鳥温泉は温泉の作り方が独特なのですが、谷の裂け目から沸き上がる高熱の蒸気に冷たい山水を入れることで温泉成分を溶け込ませてお湯を沸かしています。

露天風呂です。眼下に広がるえびの市の風景が気持ち良いです。地形は加久藤カルデラに由来する加久藤盆地という盆地になっていて、冬場はかなり冷え込むそうです。冬の景色も良さそうですね。

常連の利郎さん82歳です。今でも農業に従事されていて、神経痛が出たときにはこちらによくいらっしゃるそうです。譲さんによれば、関節痛や気管支系の疾患によく効き、湯治場巡りをされている方が最後に辿り着く場所の1つだそうです。

内湯から蒸し風呂に向かう途中に地獄への案内が出ています。

5分ほど行くと地獄があり、吹き上がる蒸気を見ることができます。

こちらがその蒸気を利用した天然の蒸し風呂です。小屋の下は地獄になっており、そこから蒸気が上がってきます。中に入ると下からボコボコと音がします。温度は59℃ほどあり、かなり熱いです。過去に経験したことのないスピードで体中から大量の汗が吹き出してきました(笑)。中には冷水を入れたバケツを持ち込むことができ、みなさんそれをバシャバシャと頭からかぶっています。水風呂と交互に長時間じっくり入られる方が多いのですが、なにかやみつきになる気持ちよさです。

こちらは下湯です。上湯からしばらく下ったところにあります。温泉そのものはほぼ同様で、上湯が観光客の利用が多いのと比べて、下湯は地元の方の利用が多いそうです。

こちらは下湯のすぐ側にある白鳥神社です。雰囲気あります。

譲さんによれば、このエリアは元々は修験道で1000年ほど前に霧島連山の開拓をされていた性空上人という方が神社を開いたそうです。六観音御池で読経をしていると、神話で有名な日本武尊(ヤマトタケル)の化身である白鳥が飛んできて自らを祀る神社を開くように言ったのが神社の由来だとか。その後、軍神としても敬われ、とくに島津氏によって手厚く保護されてきたそうです。白鳥温泉、独特の歴史と雰囲気があって面白いです。おすすめします。

 

温泉:白鳥温泉 上湯・下湯(しらとりおんせん・うえゆ・したゆ)
住所:宮崎県えびの市末永1470
電話番号:0984-33-1104
所要時間(車):宮崎市中心部から1時間12分、宮崎空港から1時間10分
駐車場:約20台
営業時間:07:00~20:00
定休日:毎月第1火曜日
入浴料:310円

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